D&DEPARTMENT SEOULとソルトレインが出会った干潟の塩 ロングライフデザインの塩で、毎日を健康的に過ごす

D&DEPARTMENT SEOULとソルトレインが出会った干潟の塩 ロングライフデザインの塩で、毎日を健康的に過ごす

野菜を多く使う韓国料理の味をよく引き立ててくれる塩。中でも「土板塩」は苦味が少なく塩分が低い塩です。土板塩は、砂と粘土質の干潟で、伝統的な方法の「土板」で塩を結晶化させ生産されたミネラル豊富な塩です。

韓国最大の天日塩の産地である全羅南道新安郡で、天日塩を使って歯磨き粉やせっけんなどの生活用品を作るブランド、ソルトレイン。ソルトレインでも初めて発表した新安天日塩のテーブルソルトは、天然ミネラル含有量に優れた土板塩を、3年間かけて「かん水(塩分濃度の濃い塩水)」から水分を抜き、一般的な天日塩より苦味が少なく淡白です。

ソウル店がパッケージデザインを担当しました。シンプルにロゴだけを入れた紙製のパッケージと簡単に開け閉めできるコルクの蓋は、そのままキッチンに置いて使うのにも便利。細粒(40mesh)と中粒(16mesh)の2種類のラインナップで用途に合わせて使用できます。

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<歯磨き粉>自然から来た土板塩の豊富なミネラルで、口の中を爽快に

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もともとソルトレインでは塩を使用した歯磨き粉を作っていましたが、今回ソウル店と一緒に取り組むにあたり、土板塩を使用した歯磨き粉を作りました。ミネラル含有量は高く、ナトリウム含有量は低い上、着色料、人工香料、マイクロプラスチックなど有害成分が含まれていません。さらに土板塩の長所をより際立たせるために無フッ素にしました。ソルトレインが以前より販売していた従来の歯磨き粉は、緑や青の鮮やかなカラーにロゴが施されたパッケージでしたが、D&DEPARTMENTのグレー色を採用し、塩を結晶化させている土板を連想させるデザインに仕上げました。洗面所に置いたときに気持ちの良いデザインです。

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※薬事法の関係でグローバルサイトでの販売はありません。ぜひソウル店店頭でお求めください!



韓国の天日塩生産量1位の新安で誕生した健康的な塩、土板塩

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韓国の西海岸と南海岸は水深が浅く、潮の干満の差が大きく広い干潟が形成されているので、天日塩を生産するのに適した地理的条件を備えています。その中でも1,000余りの小さな島々で構成された全羅南道新安郡には国内塩田の50%が密集しており、国内産天日塩の80%を生産しています。

現在市場には工場で大量生産される精製塩と安価な輸入塩が流通し、地面から塩を得る天日塩は徐々に減ってきています。さらに砂と粘土質の干潟で伝統的な方式で生産する土板塩は、高い品質を世界的に認められていますが、厳格な生産管理と長い技術を必要とするため、生産者が減り、急速に消滅しつつあります。



新安郡の塩田を訪ねました。テーブルソルト、歯磨き粉や石鹸などの生活用品のふるさと

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ソウルから全羅南道西南部の木浦市へ、そこから船で約2時間移動して到着した新義島。ソルトレインの代表カン・ウンチョルさんから「ハヌルピッソグム塩田」の代表チョ・サンピルさんを最初に紹介いただきました(ハヌルピッ=空色、天の光の意/ソグム=塩の意)。

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画像左:ソルトレインのカン・ウンチョルさん/画像右:ハヌルピッソグム塩田のチョ・サンピルさんと塩田の職人さん

ソルトレインはハヌルピッソグム塩田の土板塩で製品開発を進めていますが、ハヌルピッソグムはより健康的な塩を生産するために伝統的な方式の土板塩の生産研究を続け、生産方式も改善しながら塩田を運営していました。

天日塩は結晶地(結晶化させる場所)の床の材質によって一般天日塩と土板塩に分けられます。一般天日塩の生産は結晶地の温度を早く上昇させるために干潟の上に床材を敷いて生産性を高めるのですが、床材にPVCを使ったり、タイルを使ったりなど、床材により出来上がる塩の種類とランクが分類されます。

しかし、土板塩田は生産性を上げるための人工床材を使わず、砂と粘土質の干潟を平らに砕いて作られます。自然にゆっくりと塩の結晶を作る方式なので、結晶になるまでに時間がかかりますが、結晶に細孔が多く不純物(及び水分)が抜けやすくなります。また、微生物活動が活発で塩化ナトリウムの濃度が低く、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富な健康的な塩を作り出すのです。

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塩の結晶を作る時期、その時の天候や気温の変化によって海水の塩分を管理する方法はもちろん、沈殿物が混入しないように浄水設備を設置し、よりきれいな塩の結晶を作るための手間をかけています。また、かん水から水分を抜き保管をする貯蔵庫は、資材を一般的な鉄板の屋根ではなく、木製の屋根に交換して錆を防ぎ、床を傾斜させ溝を作ることで水が流れるように設計することまで、絶えず設備を修理しながらアップデートしていました。さらに、塩を生産しないオフシーズンでも、塩田の土を選ぶ作業や土板を整え天日干ししてローラーで固める作業も、1年中休みなく続くそうです。



“d news KOREA” ISSUE No.1 ソルトレイン特集

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D&DEPARTMENT SEOULが発行するタブロイド紙「d news KOREA」の創刊号が発行されました。

d news KOREAは、日本のディアンドデパートメントや各店が過去に不定期に発行していたタブロイド紙「d news」を継承したもので、「ロングライフデザイン」と「地域らしさ」の視点で長く続けている仕事や活動、人を紹介する新聞です。

ソウル店が作成したd news創刊号のテーマは、全羅南道新安郡の土板塩です。ソウル店で開催した展示企画「KOREA VISION MARKET 新安の土板塩とソルトレインの生活必需品」と連携した号で、上記で紹介した訪問時のスタッフの見学ノートと生産者のインタビュー、そしてソウル店とソルトレインの協働で生まれたオリジナル商品の紹介まで充実した内容となっています。

在庫限りとなりますが、ソウル店店頭での配布と、オンラインで購入者へ同封しています。*すべて韓国語での掲載です。



何より私たちが産地見学で最も印象的だったのは、メーカーであるソルトレインのカン・ウンチョルさんと、原材料生産者である塩田ハヌルピッソグムのチョ・サンピルさん、そして塩田で塩を収穫して管理する職人さんたち。この3者の深い信頼関係とそれぞれの誇りでした。

「”美食の故郷”である全羅道では、キムチを漬けるときに塩をとても重要視します。世界的に美食家たちに有名なヒマラヤ産のピンクロックソルトも、キムチを漬けるときに使ってしまうと、仕上がりが苦くなってしまって食べられないです。その地域の食べ物を作るときは、その地域の食材がより合うのは当然でしょう。塩は、それだけで味見する場合、どんな違いがあるのかは一般の人にはなかなか分かりにくいです。でも食べ物と一緒に味見すると、その違いがはっきり分かります。ゆで卵に塩をつけて食べてみると、塩の違いが味の違いに変わります。」

ハヌルピッソグムのチョ・サンピルさんの言葉です。世界5大干潟に指定されるほど素晴らしい地理的環境が生み出した世界的な塩・土板塩を、自信を持って紹介します。